【暗号技術の基礎】共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式を分かりやすく解説

現代のインターネットやネットワーク通信において、「暗号化」と「認証」は欠かせない技術です。
この2つがなければ、私たちが送受信するデータは第三者に盗まれたり改ざんされたりする危険性にさらされてしまいます。

この記事では、情報を安全にやり取りするための仕組みである「共通鍵暗号方式」と「公開鍵暗号方式」について、特徴や具体例を交えながらわかりやすく解説します!

目次

暗号技術とは?

暗号技術とは、情報を第三者には読めない形に変える技術のことです。この技術を使うことで、通信中や保存時の情報が盗まれたり改ざんされたりするリスクを大幅に減らせます。

例えば、SNSのメッセージやネットバンキングでの取引情報は、暗号技術のおかげで安全にやり取りできます。この技術の基本は、以下の2つのプロセスです。

  1. 暗号化
    情報(平文)を特定の鍵を使って読めない形に変える。
  2. 復号
    暗号化された情報を元の形(平文)に戻す。

暗号技術の2つの主な方式

暗号技術には、以下の2つの方式があります。

  1. 共通鍵暗号方式
  2. 公開鍵暗号方式

それぞれの仕組みと特徴について詳しく見ていきましょう。

共通鍵暗号方式とは?

共通鍵暗号方式は、暗号化と復号に同じ鍵(共通鍵)を使う方式です。
この鍵は、通信する双方が事前に共有しておく必要があります。

共通鍵暗号方式の流れ

  1. 鍵の共有
    送信者と受信者が、暗号化と復号に使う「共通鍵」を事前に共有します。
    例えばUSBメモリで渡したり、直接会って伝えたりします。
  2. データの暗号化
    送信者が共通鍵を使い、平文(暗号化されていないデータ)を暗号化します。
  3. データの送信
    暗号化されたデータを受信者に送ります。
  4. データの復号
    受信者が共通鍵を使い、受け取ったデータを復号して元の平文に戻します。

具体例:Wi-Fi接続

家庭のWi-Fi接続は共通鍵暗号方式の良い例です。

  • 鍵の共有
    Wi-Fiアクセスポイントと端末が、同じパスワード(共通鍵)を共有します。
  • 暗号化と復号
    Wi-Fiルーターが通信データを暗号化し、端末が同じパスワードで復号します。

メリットと課題

  • メリット
    • 高速
      計算処理が軽く、大量データの暗号化に向いています。
    • シンプル
      仕組みが単純で効率的です。
  • 課題
    • 鍵の共有の安全性
      鍵を安全に相手に渡す方法が必要です。盗まれるリスクがあります。
    • 鍵管理の負担
      複数の相手と通信する場合、相手ごとに異なる鍵を使う必要があり、管理が複雑です。

公開鍵暗号方式とは?

公開鍵暗号方式は、暗号化と復号に異なる鍵を使う方式です。
「公開鍵」と「秘密鍵」というペアの鍵があり、それぞれに異なる役割があります。

鍵の特徴

  • 公開鍵
    誰にでも公開して良い鍵。主に暗号化に使われます。
  • 秘密鍵
    自分だけが持つ鍵。主に復号に使われます。

重要なポイント
公開鍵で暗号化されたデータは、対応する秘密鍵でのみ復号できます。逆も同様です。

公開鍵暗号方式の流れ

  1. 公開鍵の配布
    受信者は、自分の公開鍵を送信者に渡します。
    公開鍵はメールやWebページなどで自由に配布可能です。
  2. データの暗号化
    送信者は受信者の公開鍵を使ってデータを暗号化します。
  3. データの送信
    暗号化されたデータを送信します。
  4. データの復号
    受信者が自分の秘密鍵を使い、暗号化されたデータを復号します。

具体例:郵便受けの例え

  • 公開鍵
    郵便受けの「投入口」のようなもの。誰でも手紙(データ)を投函(暗号化)できます。
  • 秘密鍵
    郵便受けを開ける「カギ」。所有者だけが開けて手紙(データ)を取り出せます。

メリットと課題

  • メリット
    • 鍵の共有が不要
      公開鍵を自由に配布できるため、安全性が高い。
    • セキュリティ向上
      鍵の盗聴リスクが低く、高度な安全性を実現します。
  • 課題
    • 処理速度が遅い
      計算量が多く、共通鍵方式より処理に時間がかかります。

ハイブリッド方式(現代の主流技術)

現代のネットワーク通信では、共通鍵暗号方式公開鍵暗号方式を組み合わせた「ハイブリッド方式」が主流です。

ハイブリッド方式の流れ

  1. 公開鍵暗号方式で共通鍵を共有
    最初に、公開鍵暗号方式を使って共通鍵を安全に相手と共有します。
  2. 共通鍵暗号方式でデータ通信
    共有された共通鍵を使い、高速かつ効率的にデータ通信を行います。

共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式を比較

項目共通鍵暗号方式公開鍵暗号方式
鍵の種類同じ鍵を使用公開鍵と秘密鍵を使用
鍵の共有事前共有が必要公開鍵を公開するだけ
セキュリティリスク鍵共有時に盗難の恐れ鍵共有リスクが低い
処理速度高速共通鍵方式より遅い
適用例Wi-Fi、VPNSSL/TLS、電子署名

まとめ

  • 共通鍵暗号方式
    高速で効率的だが、鍵の共有に課題があります。
  • 公開鍵暗号方式
    セキュリティは高いが、処理速度が遅いです。
  • ハイブリッド方式
    これらを組み合わせることで、安全かつ効率的な通信を実現しています。

次回の記事では、これらの暗号技術を応用した「電子署名」や「デジタル証明書」について詳しく解説します!

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